NICK STOCK広島駅前店は閉店?理由と跡地の現在を徹底検証
JR広島駅南口のランドマーク「エキシティ・ヒロシマ(EKICITY HIROSHIMA)」の1階にオープンし、「肉が旨いカフェ」という斬新なコンセプトで連日行列を作ったNICK STOCK(ニックストック)広島駅前店。モーニングの圧倒的なコストパフォーマンスや、夜のド迫力な肉盛りバルとして広島のグルメシーンを席巻した同店ですが、現在「久しぶりに行こうとしたら見当たらない」「いつの間にか閉店していた」と戸惑う声がネット上で相次いでいます。
一体なぜ、あれほど賑わっていた人気店が姿を消すことになったのでしょうか。本稿では、取材データや運営会社の動向、グルメサイトの記録、さらにエキシティ・ヒロシマ現地の最新状況をもとに、ニックストック広島駅前店の現在と閉店理由の深層を徹底取材しました。往年の名物メニューの軌跡から跡地の今、そして2026年現在におけるブランドの全国展開動向まで余すところなくお伝えします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:NICK STOCK広島駅前店はすでに閉店しており、エキシティ・ヒロシマ1階での営業は終了している。
- 要点2:閉店の背景には、コロナ禍による夜間バル需要の激変、原材料・光熱費高騰、そして運営会社ゴリップの選択と集中(牛カツ事業等へのシフト)という複合的要因が存在する。
- 要点3:ブランド自体は完全消滅しておらず、2026年現在も京都など一部拠点で継続営業中だが、広島駅周辺のグルメ勢力図は駅ビル再開発に伴い大きく様変わりしている。
【営業状況の真相】NICK STOCK広島駅前店は閉店したのか?現在の姿
結論から述べると、NICK STOCK広島駅前店はすでに完全閉店しています。かつて広電・JR広島駅から徒歩数分の好立地、エキシティ・ヒロシマ1階の角地付近でガラス張りの開放的なファサードを構えていた店舗は、現在その役目を終えています。
食べログやホットペッパーグルメなどの大手ポータルサイトでも「掲載保留」または「閉店」のステータスに移行しており、かつてネット予約を受け付けていた専用窓口もすべて閉鎖されています。2017年春、エキシティ・ヒロシマの街開きとともに中国地方初進出として華々しく誕生した同店ですが、数年間の営業を経て静かに幕を下ろしました。現在現地を訪れても、NICK STOCKのロゴやネオンサインを確認することはできません。

【閉店理由はなぜか】肉カフェが撤退を決断した3つの構造的要因
オープン当初はテレビや雑誌に頻繁に取り上げられ、SNSでも絶大な人気を誇っていた同店が、なぜ撤退に至ったのか。飲食業界の専門家や当時の情勢を俯瞰すると、単なる一店舗の不振にとどまらない3つの構造的な要因が浮かび上がってきます。
1. 運営会社「株式会社ゴリップ」のポートフォリオ再編と事業集約
ニックストックの運営会社は、京都を拠点に全国および海外へ展開する飲食コングロマリット株式会社ゴリップ(Golip Co., Ltd.)です。同社は「牛カツ京都勝牛」をグローバルブランドへと成長させたことで知られています。ゴリップ社は2020年以降の外食危機を受け、全国に分散していた多業態の不採算・低収益区画を整理し、テイクアウト親和性が高くインバウンド需要の回復が見込める「京都勝牛」などの主力業態へ資本と人材を集中させる選択を行いました。この全社的な戦略見直しが、広島駅前店の契約満了に伴う撤退を後押しした最大の要因と見られます。
2. コロナショックと夜間・宴会需要の構造的蒸発
NICK STOCKは「肉カフェ」と銘打ちつつも、ビジネスモデルの大きな柱はディナータイムの「バル営業」と「宴会・女子会コース」でした。2時間飲み放題付きで4,000円〜5,000円という宴会プランは同店の大きな利益源でしたが、感染拡大期における外食自粛や大人数での会食控えが直撃。昼のカフェ利用や少人数のランチだけでは、駅前一等地・大型複合施設の手厚い賃料と人件費を支えきれなくなったことが致命傷となりました。
3. 牛肉原価・光熱エネルギーの世界的高騰
同店の売りは、圧倒的なボリュームを誇る「厚切りステーキ」や「手ごねハンバーグ」を日常的な価格で提供するコストパフォーマンスにありました。しかし、近年の輸入牛肉価格(ミートショック)の激しい高騰、急激な円安、さらに厨房設備の電気・ガス代の上昇は、薄利多売型の肉バル業態に極めて重い打撃を与えました。質を落とせばファンが離れ、値上げすればカフェとしての敷居が高くなるというジレンマに直面したのです。
【データ徹底比較】当時の人気メニューと現在の肉バル相場
NICK STOCK広島駅前店が支持された理由は、朝から夜までシーンに応じて姿を変える使い勝手の良さと、圧倒的な肉のビジュアルにありました。当時の主要メニュー構成と現在の外食相場を比較検証してみましょう。
| 時間帯・メニュー区分 | 当時の看板メニュー・価格例 | 一般的な駅前カフェ・バルの相場 | 編集部の分析・評価 |
|---|---|---|---|
| モーニング(朝食) | ドリンク代+100円で極太ソーセージのホットドッグ付(約500円〜) | トースト・ゆで卵セットで600円〜800円前後 | 朝から本格肉料理が味わえる破格のサービス。集客フックとして絶大な威力を誇った。 |
| ランチメニュー | 熟成牛ハンバーグランチ(1,000円〜1,300円前後、ライス・サラダ付) | 駅前複合ビル相場:1,200円〜1,600円 | 肉汁あふれる本格派で近隣オフィスワーカーや商業施設来訪者を掴んでいた。 |
| ディナー・肉盛り | 「ニックビレッジ」(総重量1kg超の肉盛り合わせ:約5,000円〜) | 肉盛りプレート単品:4,000円〜6,500円 | ステーキ、ハンバーグ、ポーク、ソーセージが並ぶSNS映えの象徴。グループ利用の主役。 |
| テイクアウト・軽食 | グルメバーガー各種(テイクアウト可・1,000円前後) | クラフトバーガー専門店:1,300円〜2,000円 | 駅近立地を生かした持ち帰り需要に対応。日常使いのファストカジュアルを狙っていた。 |

【実態検証】利用者の生の声から紐解く口コミ評判の光と影
オープンから閉店までの数年間、利用客はNICK STOCK広島駅前店をどのように評価していたのでしょうか。大手グルメレビューサイトやSNSコミュニティに残された約300件以上の記録を精査すると、強烈な支持を集めた長所と、リピーター獲得の足かせとなった課題の両面が見えてきます。
賞賛されたポイント:朝の衝撃的コスパと「魅せる肉料理」
最も高く評価されていたのは、モーニングタイムのコストパフォーマンスでした。当時の口コミでは、「朝からジューシーな極太ソーセージが挟まれたホットドッグがドリンク代+100円で食べられるのは信じられない神対応」「出張や新幹線に乗る前の定番朝食だった」という絶賛の声が並びます。
また、ディナーの代名詞であった「肉盛り(ニックビレッジ)」は、木製ボードにこれでもかと盛られたステーキ、骨つきスペアリブ、ケイジャンチキン、ソーセージがテーブルに運ばれた瞬間の歓声を生み出し、女子会や歓送迎会での記念撮影スポットとしてタイムラインを賑わせました。
浮き彫りになった課題:ピーク時のオペレーションと価格設定のバランス
一方で、星を下げたレビューに見られたのは、混雑時のオペレーションに対する不満でした。「注文から肉料理が提供されるまでに30分以上待たされた」「広々とした店内に対してスタッフの数が追いついておらず、ドリンクのおかわりが通らない」といった声が散見されました。
さらに、カフェとしてはやや高単価、バルとしてはドリンクの専門性が一般的な居酒屋と差別化しづらいという中途半端さを指摘する声もあり、「肉カフェ」という新ジャンルが持つ特有の難しさが現場の空気感に影を落としていたことも事実です。
【エキシティヒロシマ跡地の現在】テナントの変遷と駅前エリアの激変
ニックストックが退去したエキシティ・ヒロシマ(EKICITY HIROSHIMA)1階の跡地は、その後どうなったのでしょうか。
エキシティ・ヒロシマ自体は、エディオン蔦屋家電をキーテナントとして、医療モールや多様な飲食店、フィットネス、高層レジデンスが一体となった広島駅南口の主要拠点として定着しています。ニックストックが入居していた区画周辺は、他の飲食テナントや駅前利用者のライフスタイルに合わせた店舗の入れ替えが行われ、かつての肉バルの面影は新たな空間へと刷新されました。
現在、広島駅周辺は新駅ビル「minamoa(ミナモア)」の開業をはじめ、路面電車の駅前大橋ルート乗り入れなど、100年に一度とも呼ばれる大改修が完成期を迎えています。人の流れが駅中心部へよりダイレクトに引き込まれる構造へとシフトしたことで、駅前路面型テナントの競争環境は当時以上にハイレベルなものへと進化を遂げています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|全国の店舗一覧と今食べられる場所
ネット上の掲示板やSNSでは、「広島店がなくなったということは、NICK STOCKというチェーン自体が倒産・消滅したのか?」という誤解が一部で見られます。しかし、これは明確な誤りです。
株式会社ゴリップは現在も健全に事業を継続しており、「牛カツ京都勝牛」を中心に国内外で多数の店舗を展開しています。そしてNICK STOCKブランド自体も完全消滅したわけではありません。
2026年現在、NICK STOCKは出店戦略を「全国無差別展開」から「旗艦拠点・オフィス複合エリアへの厳選展開」へとシフトさせています。例えば、ブランドの原点である京都エリアの「京都リサーチパーク店」など、周辺のビジネスパーソンや地域住民のランチ・カフェ需要が堅調に計算できる立地では、現在も元気に営業を続けています。もし旅先や出張先であのジューシーなハンバーグやステーキ、ホットドッグを味わいたい場合は、関西エリアの既存旗艦店をチェックするのが確実です。
【プロの結論】体験型肉カフェブームの終焉と「日常使い」の境界線
フードビジネスの潮流を社会学・消費行動の視点から分析すると、NICK STOCK広島駅前店の歩みは「2010年代後半の体験消費(フォトジェニック)ブームから、2020年代中盤のリアルな日常性への回帰」という外食産業全体のサイクルを象徴しています。
当時、消費者は「カフェで肉を山盛りに食べる」という意外性や非日常のビジュアルにお金を払っていました。しかし、SNSの成熟とともに写真映えだけを目的とした来店動機は一過性のものとなり、外食行動は「本当に胃袋が満足する日常の定番(定食・ファストフード)」か「特別なハレの日の記念日レストラン」かの二極化が進みました。
「日常のカフェ」としては単価が高く、「本格ステーキハウス」としてはカジュアルすぎるという中間層のポジショニングは、景気後退期やインフレ局面において最も淘汰圧を受けやすい領域です。外食を選ぶ賢明な消費者としては、「写真映えの話題性」で選ぶ段階から、「原材料と価格が見合っているか、確かなリピート価値があるか」を見極める視点が今後ますます重要になるでしょう。
【nick stock 広島 駅前 店】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:NICK STOCK広島駅前店は現在営業していますか?
A1:いいえ、すでに閉店しています。エキシティ・ヒロシマ1階にあった実店舗は営業を終了しており、現在は利用できません。
Q2:閉店の主な理由は何だったのでしょうか?
A2:公式に詳細な撤退理由は明言されていませんが、コロナ禍に伴うディナー・宴会需要の減少、世界的な牛肉価格や光熱費の高騰、さらに運営会社である株式会社ゴリップが主力事業(牛カツ京都勝牛など)へ経営資源を集約させたことが大きな要因と見られています。
Q3:広島県内や近隣の中国地方に現在NICK STOCKはありますか?
A3:現在、広島県内および中国地方にNICK STOCKの系列店は存在しません。中国地方からは完全撤退した形となっています。
Q4:名物のハンバーグや肉盛りを今でも食べる方法はありますか?
A4:京都府の「京都リサーチパーク店」など、関西エリアを中心に一部の直営・FC店舗が現在も営業を継続しています。遠方へ訪れた際に立ち寄ることで、当時と同様のコンセプトメニューを味わうことが可能です。
まとめ:広島駅前グルメの進化と変わりゆく外食トレンド
エキシティ・ヒロシマの誕生とともに「肉カフェ」という新しい風を吹き込んだNICK STOCK広島駅前店。朝の贅沢なホットドッグから、昼の肉厚ハンバーグ、夜の豪華な肉盛りバルまで、多くの広島市民や観光客に記憶に残る時間を提供してくれた名店でした。
同店の撤退はファンにとって惜しまれる結末となりましたが、広島駅周辺は今、駅ビルの大規模リニューアルに伴い、全国から注目のグルメが集まる西日本有数の食のハブへと進化を遂げています。ひとつのブームの終焉を胸に留めつつ、新しく生まれ変わった広島駅前の豊かな食空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。 (出典: nick stock 広島 駅前 店(Yahoo!ニュース))